HALF SPORTS - Translation

1,404円(税104円)

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名古屋を中心に活動するHALF SPORTSは、Fukui(ギター)、Kuwa(ギター/コーラス)、Nuts(ベース/コーラス)、Kanamori(ドラムス/ヴォーカル)のよる4ピース・バンド。彼らがSecond Royalから7インチ・シングル『Translation』をリリースする

前身バンドを経て2010年に結成されたHALF SPORTSは、これまでに『Slice of our city』(2012年)、『Mild elevation』(2014年)のアルバム2作を発表。また、福岡のレーベルDead Funnyのコンピ作にHomecomingsやPAELLAS、Heresaysらと共に参加し、さらに昨年KiliKiliVillaからアルバムをリリースしたKillerpassが主宰するOwn Goalのカセット・コンピにも収録されるなど、インディー・ポップからパンクまでシーンを越えて評価されている存在だ。

メロディー面ではあっけらかんとしたポップさを持ちつつも、演奏においては伏し目がちなは内向性と一癖も二癖もあるストレンジなローファイ感が耳を引くHALF SPORTSの音楽性はかなり独特だ。80年代のネオサイケを思わせるトリッピーな浮遊感とノーウェイヴ〜90年代オルタナティヴ的な切れ味鋭いアンサンブルを併せ持っており、そのいびつな混ざり方がやはり6EYESやZYMOTICSらと同様の名古屋らしさを感じさせる。

この7インチでは4曲を収録しており、A-1の“Translation”はなにかに追われているかのごとき疾走感が焦燥を煽るナンバー。艶やかなギター・フレーズとNutsのキュートなコーラスも印象的だ。そして、続く“Perfect Mistake”は前曲で踏まれたアクセルはそのままに、気がつけば宇宙まで飛び立っているといったスペーシーなポップ・チューンとなっている。

裏返してBサイドに針を落とすと、1曲目の“Sad Eyes”はオールティーズを思わせるメロディとシンプルなビート感がヴェルヴェッツ的。さらにB-2“He is so bored”では、まったりとしたサイケ・パートと性急なロックンロール・パートをパラノイックに往復している。

バンドにとって初のアナログ盤となる今作は、多くのリスナーにとってHALF SPORTSを知る機会となるだろう。過去の音楽から多くの遺産を継承しつつ、独自のサウンドへと昇華させた、人懐っこくも人見知りでもあるような不思議なオルタナティヴ・ポップをぜひ発見してほしい。
(Text by 田中亮太)